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COLUMN コラム

シエルホームデザインの取り組み

パッシブハウス講義②

木の柱が特徴的な小上がりスペース
前回のコラムでは『パッシブハウスとは何か』についてご紹介しました。
第2回目の今回は、パッシブハウスを実現するために必要な工夫や考え方についてより詳しくご紹介していきます。
パッシブハウスについて前回のコラムでまとめていますので、気になる方は是非チェックしてみてください!

目次
高断熱高気密施工を行う
南面からの日射を確保する
複層ガラスと樹脂サッシの選択
湿度のコントロールができる機器の導入

  ① 高断熱高気密施工を行う

パッシブハウスに必要な工夫の1つ目は、断熱と気密性を徹底的に向上させることです。これをバケツに水を入れる比喩を使って説明していきたいと思います。

バケツに水を入れる場合、次の4つの状況を考えることができます。

  1. バケツに満タンに水を入れることができる(家を快適な気温にできる):これは、十分な断熱と気密性を持つ家が、エネルギーを節約し、室内の快適な温度を維持できることを示しています。

  2. 蛇口から水を入れる(暖冷房で家の中を目標温度に近づける):これは、一定量のエネルギーを使って、家の室内温度を目標に近づける必要がある場合を表しています。ただし、できるだけ効率的でエネルギー消費の少ない方法を採用すべきです。

  3. 流水から水を入れる(日射取得などの自然エネルギーで家を目標温度に近づける):この部分は、自然のエネルギーを活用することで、エネルギーコストを低減できることを意味しています。例えば、太陽光を利用して家を温めたり、冷やしたりする方法が含まれます。

  4. バケツから漏れる水(断熱・気密性能が低く、エネルギーが逃げていく):これは、家の断熱や気密性が低い場合、エネルギーが無駄になり、高いエネルギーコストが発生することを表しています。

断熱・気密性が低い住宅で水を満タンにするためには、以下の2つの手法が考えられます。

  1. 蛇口をひねり水をさらに注ぎこむ:エネルギー消費を増やし、高いエネルギーコストを支払うことになります。

  2. バケツの穴をふさぎ漏れる水を減らす:これは、断熱・気密性を向上させることを指します。付加断熱などの方法を使用して、バケツからの水漏れを最小限に抑え、エネルギーの無駄を減らすことができます。初期費用はかかるかもしれませんが、将来的には高騰するエネルギーコストを節約し、年中快適な室内温度の維持に役立ちます。

「バケツに水を満たすこと=快適な室内温度」とすると、パッシブハウスでは、バケツが完全に満たされている必要があります。これは断熱と気密性を高めることで達成されます。パッシブハウスでは、家全体が断熱材で覆われ、窓やドアからの熱の漏れを最小限に抑えます。

このように、断熱と気密性が高い住宅は、エネルギーの無駄を最小限に抑え、一年中快適な室内温度を維持できるのです。

  ② 南面からの日射を確保する


パッシブハウスを実現するために欠かせないのは、南側からの日射を効果的に利用することです。これにより、年間の冷暖房エネルギー需要を低減し、エネルギー効率を向上させます。


冬季には太陽の温かい光を取り入れ、家を暖かく保ちます。しかし、夏季には日射が建物内部を過熱させないように注意が必要です。そのため、高性能な窓と遮熱デバイス(ブラインド、庇、袖壁など)を使用して、日射の取り入れと遮断を適切に調整します。

窓からの日射を活用する一方、窓は住宅の断熱性能に悪影響を及ぼす可能性があります。窓ガラスは熱の逃げ道となり得るため、適切な窓材や断熱設計が必要です。

このように、南向きからの日射を効果的に利用するために、建物のデザインと窓の選択が重要であり、これによってエネルギー効率が向上し、快適な居住環境が実現できます。

  ③ 複層ガラスと樹脂サッシの選択


パッシブハウスを手がけるためには、窓の選定も必要となってきます。
窓は住宅から逃げていく熱の4〜6割の逃げ道とされているため、その断熱性を向上させるために以下の2つの要素が重要です。

  1. 複層ガラス:通常の単層ガラスではなく、2〜3枚のガラスが使用され、その間に空気層が設けられています。これにより熱の伝導が防がれます。さらに、ガラス自体が熱を放射しにくい特殊な加工が施されていることがあります。これらの工夫により、窓からの熱の逃げを軽減します。

  2. 樹脂サッシ:伝統的なアルミサッシに比べ、樹脂サッシは熱の伝導が少なく、断熱性が高いです。アルミサッシは熱を伝えやすいため、窓周りからの熱の逃げ込みが多いとされています。樹脂サッシの採用により、窓周りの断熱性を向上させ、結露やカビ、床の冷えなどの問題を軽減します。

これらの窓の改善策は、住宅のエネルギー効率を向上させ、快適な室内環境を維持するのに役立ちます。

  ④ 湿度のコントロールができる機器の導入


湿度は室内の快適さや健康に大きな影響を与えます。日本の気候風土には高温多湿の夏と低温低湿の冬があるため、パッシブハウスでは湿度のコントロールも重要です。

  • 湿度の影響: 梅雨の多湿な季節と乾燥した夏の日と比較すると、同じ気温でも湿度の違いにより体感温度が大きく変わります。湿度の高い時期は不快指数が高まり、湿度の低い時期は快適さが感じられます。湿度は体感温度に大きな影響を与える要因の一つであることがわかります。

  • 湿度と健康: 適切な湿度の管理は健康にも重要です。湿度が高い状態ではカビやダニ、ウイルスの発生と繁殖が促進される可能性があり、これらの要因が健康問題を引き起こす原因となります。湿度を管理することはこれらのリスクを減少させます。

  • 理想的な湿度: 一般的に湿度は50〜60%の範囲が理想的で、これらの湿度条件下ではカビ、ダニ、ウイルスの発生が抑制されます。この範囲で湿度を保つことが推奨されます。

湿度の管理には、適切な換気システムが役立ちます。特に1種換気と呼ばれる機械式の換気方法は、湿度の高い季節と低い季節に合わせて空気の供給と排気を調整でき、快適な居住環境を維持するのに役立ちます。換気については、また別のコラムにてご紹介させていただきます。

いかがでしょうか。
パッシブハウスには上記のような工夫、これらを実現するための正しい知識と高い技術力が必要となってきます。私たちは勉強会を設けることで、住宅性能の重要性を学んでいます。
次回のコラムでは、こうした住宅設計の考え方を取り入れ、高性能住宅を手がけるためにシエルホームデザインが行っている取り組みについてご紹介します!

  関連コラム
 
「パッシブハウス講義①」≻≻≻ https://www.cielhome.jp/column/p8470/
「断熱材の種類、なぜグラスウールを使っているのか」≻≻≻ https://www.cielhome.jp/column/p3981/
 
  執筆者プロフィール
 

吉村 亮祐

2級建築士。住宅省エネルギー設計技術講習。省エネ建築診断士。ライティングコーディネーター。
2015年入社。設計提案部所属。図面や土地提案、住宅ローン等、お家づくりにおけるお客様のトータルサポートを行う。

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